暗極の星に道を問え(エドワード・スミス)レビュー


●あらすじ

人々の期待を背負って、強大なる魔王を討ち果たした少年、トウカ。

しかし、彼に報いるべき王家は非情にも裏切り、少年の命を奪い取ってしまう。
この日、ひとりの勇者が死んだ――。

宇宙に漂う巨大な竜骸で形成された惑星。そこに生まれ、数奇なる運命に導かれる、かつて勇者と呼ばれた少年の物語。
復讐の刃とともに厳しく荒れ果てた地を彷徨う彼の行く手に、希望という名の光明は差すのだろうか?
いま、禁断の叙事詩(ファンタジー)が、紐解かれる――。


●名(迷)言達

「大人しくして、・・・・・・このまま殺したくなるから」by【ジュナ(殺された魔王の娘)】

「ええと・・・・・・いただきます」by【トウカ(魔王を殺した純朴な田舎育ちの勇者)】

「・・・・・・どんなことをしてでも生きようとした奴だけが、ここで生き延びてるんだ」by【ヘイゼル】


●みどころ

絶対悪の描き方が、すごいです。

本当に滅ぼしたくなります。

王国に裏切られた勇者が他方の虐げられた種族(魔族を)束ねて

復習を果たさんとする作品です。


●読んでみての感想

序盤は文体が硬派で、キャラクターの心理より、世界観の描写や、キャラクターの行動を客観的に書いていて

それで、文体が歯切れ良くて、読みやすかったです。

ただ、登場人物が多くて、で、台詞のやりとりが・・・

私個人の感想としては、イマイチでした。

一番作品内で楽しめた展開は 序盤の部分で。

国が”魔王”と定めた絶対悪の存在を

加護に選ばれた 名家でもなんでもない田舎の少年が、使命感で仲間達とともに倒す

けれど、農民だった主人公が勇者としてのし上がり、信仰の対象になることを恐れた王家は、

勇者となった主人公と仲間達の殺害を企て、で、主人公が命からがら逃げ出し、かつての敵である”魔族”が彼を助ける。

っていう展開で。

主人公は復讐心から魔族(王国が劣悪人種とプロパガンダしていてただけで、倫理観はまとも)と結託して、王国に復習を果たそうとする

のが物語の序盤なんですけど。

描き方が本当に

”王国滅ぶべし!”

と感情移入できるほど、えげつない行いを 王国が主人公にやるシーン。は凄く良かったと思います。

 

その後の展開で。

キャラクターが増えてくと、

文体がちょっと変わって来たのですね。

硬派なのが軟化していって。その割にキャラクターが場面を盛り上げているかっていうと、そうでもなくて。

・・・・・・チープ・、というか台詞を言わされている感じ? ですか。

 

なんでかなぁ、と考えたのですが。

主人公のカリスマ性が不自然。なのかな、と

主人公がそれこそ勇者として、職務を全うしたという実績こそありますが、

王国に半期を翻すのは、後々理由付けがされていきますが、 復讐心。です

ただ、復讐心で言うならば、虐げられてきた魔族連中の方がよっぽど強いわけで。

主人公がゲリラ戦から、魔族や亜人達を束ねていって、徐々に組織だった行動をみせるのが、この物語の見所なんですけど。

その束ねていく部分にイマイチ説得力を感じませんでした。

 

あと、主人公と側近と王妃の三角関係も、なんか復讐心に安っぽさを加えているだけで、物語のスパイスになりえなかったのはちょっと残念でした。

もっと硬派にしあげてほしかったな。と思いました。

 

本当にそれくらい ストーリー序盤の展開は 血湧き肉躍る展開だったので、その分期待値があがってしまったのかもしれません。

 

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