自分の体をじっとみつめてみると、やっぱりモフモフしていた
●あらすじ
目が覚めたら森の中、そのうえ真っ白もふもふな赤ちゃん狼になっていた。
ワケのわからない状況に戸惑っていると、突然光に包まれて!
……目の前に全身真っ黒の男の人(とっても綺麗! )が、私を見ていました。
どこまでも冷たい眼差しで……。
どうやら私は魔獣に転生したようで、この黒い人が私のご主人様みたい。
きびしくて冷たいけど、本当は優しい(たぶん)ご主人様を私は大好き。
ずっと一緒にいたい!
でもそれには『契約』を結ばなくちゃいけないようで……えっ、人型をとれないと契約できない?
とりあえず特訓!? でも私、赤ちゃん狼なので、そんなの無理ですご主人様!
ちょ、ご飯抜きとか言わないでー!
――これは赤ちゃん狼の私が、ご主人様にしごかれつつ、立派な召喚獣になる(希望)お話。
●名(迷)言達
まぁでも、気持ちいいからよしとしよう by【ハルの頭の中】
鼻をむぎゅむぎゅ押しつけながら変態みたいなことを思っていると、小さな笑い声が聞こえてきた by【ハルの頭の中】
なんとかご主人様の気を引きたい! でもそれは無理だとわかっているので、代わりに私は、ご主人様のブーツの紐を引くことにした。ふん、憂さ晴らしです。 by【ハルの頭の中】
こんなにかわいくてモフモフしい赤ちゃん狼を見たら、誰だって欲しくなっちゃうかもしれませんね! by【ハルの頭の中】
●みどころ
モフモフです。
考えつく限りのモフモフシチュエーションが詰まっています。
主人公が、「なんとなく前世は人間の女の子だっったな」程度の記憶があって
知能はあるのですが
転生した先が、生まれたばかりの 白くてモフモフな魔獣(白狼)で
好奇心に抗えず、沢山いたずらしてしまうところが笑えます。
●読んでみての感想
ストーリーはモフモフな白狼の女の子“ハル”の視点で描かれる
モフモフ、みゅうみゅうなパートと
彼女を誤って召喚してしまった、優秀で無口な召喚士ユージンの心理に寄り添った、堅いテイスト第三者の語り手と、
章の柱でに切り替わるようになっていて(切り替わらないこともありあます)。
物語が進行するに連れ、お互いが歩み寄っていく様を両方の視点から観ることができます。
物語の中盤からは
ハルは一番初めからご主人様(ユージン)の気を引きたくて引きたくて、
あんなモフモフしたことや
こんなみゅうみゅうしたことをして
結局は周りを困らせてしまって
前世の記憶がちょっとだけあるので知能だけは高い(けれど、好奇心旺盛な本能には抗えず)
ハルは、”悪いことをしたから捨てられちゃうんじゃないか?”
と不安になって行くのに対し、
ユージンはそれをみて
最初はある理由で、冷たくあしらっていた態度を
ほんのちょっと
ほんのちょっと
だけあらためるようになります。
つまりは
ハルはユージンの事が大好きで
ユージンはハルの事が大好きです。
でも、ユージンはクールなので表にださないのです。そんな物語です。
登場するキャラクターは多く、キャラクターの数だけ
ハルはいろんな遊びをして、人生を謳歌しています。
ストーリーの進行はかなりゆっくりです。
モフモフとみゅみゅうを楽しむ作品です。
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