「そうなの、それも住みこみで三食モフモフ付き」
●あらすじ
並外れた猫好きで、猫と過ごしているだけで最高に幸せなパティ。
そんなパティが猫人間と噂される伯爵の許で紅茶係をすることになるが、
伯爵の様子が何か変で!?
さらに伯爵と因縁のある相手が現れて…!?
●名(迷)言達
「猫の召使い! あぁ、なんて猫色の職業!」by【パティ(港町一番の猫好き)】
猫は時間泥棒ではあるけれど、泥棒猫なわけではない。 by【語り】
「わたしは過保護なのではありません、”超”過保護なのです」by【アーロン(執事)】
「お前、捨て猫の皮を被った泥棒猫か?」by【アーロン(執事)】
猫とはドSな生き物である― 猫好きはドMである by【語り】
●みどころ
計算し尽くされた茶番っぷりがみどころです。
時代設定は大航海時代のヨーロッパで、紅茶が大ブームになっていた頃です。
主人公のパティは大の猫好きです。
冒頭は親友の町娘ニーナとの会話で、その妄信的な猫好きっぷりが描かれます。
猫の話題になると、お花畑全開になるパティ。
するどいツッコミでパティの頭の中のお花をむしり取るニーナですが、
パティは始終猫のことしか考えていないので、むしった傍から、お花はポコポコと咲き乱れます。
で、そんなパティが、猫伯爵と呼ばれるお方の、お城の紅茶係として住み込みで働くことになったのですが。
お城では
お花畑全開のパティが思わずツッコミ役に回らねばならないほどの茶番が繰り広げられます。
●読んでみての感想
笑いました。
モフモフの癒やしよりも、笑いの方が多かった。
みどころでお伝えした茶番についてですが、(内容を書くのもあれなので具体的なものは控えます)
なんか、いろいろなものが振り切れてました。
妄信的な猫好きのパティが思わずツッコミ役に回らねばならないほどの茶番。
パティがツッコミ役に周りながらも、彼女の脳内お花畑っぷりは健在で、そしてパティにツッコミを入れてくれる人はいません。
結果、オチが読めなくなるほどの、壮大な茶番劇に発展します。
物語の落としどころが、最後までわかりませんでした。面白かった。
……一応、猫好きな少女のシンデレラストーリーってのが落としところでしょうか……。
何より魅力的というか、リアリティを感じるのは
パティは大の猫好きだけど、猫たちは彼女を大して好きじゃない。
ってところですね。 応援したくなります。
ツンデレや猛者のような猫が好きな方にオススメです。
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