―気に入らねぇ、ただそれだけだ!
●あらすじ
「異能の王」と怖れられながらも、とある世界を滅ぼし損ねて死んだラスボス・アキト。
だが、彼は謎の八畳間で目を覚まし、そこには闇堕ち勇者やエイリアンなど様々な世界の「訳アリ」ラスボスが6人も集結していた。
「皆さんにはこれから世界を救ってもらいますっ」
ラスボス更生担当官の美少女ヒマワリ(爆乳)にそう告げられ、元の世界での復活を条件に、異世界を救うハメになったラスボス軍団。
けれど、最強最悪の問題児軍団はワガママ放題&やりたい放題で、
本来救うべき異世界を一瞬で滅亡の危機に追い込んでしまい――
涙目のヒマワリをよそに、唯一アキトだけが提示できる「ラスボスらしい世界」の救い方とは!?
前代未聞! 極悪非道の異世界救済バトルアクション!
●名(迷)言達
「世界の一つや二つ救うことなど赤子の手を捻るようなものですから」by【ヴェンデッタ(堕天使)】
「よくも私のロマンを汚してくれたなああああああああああああああっ!」【キリシマ(マッドサイエンティスト)】
「全知的生命体の絶滅を確認した。あの惑星の未来は明るい」by【ソラ(生体アンドロイド)】
「どこをどう解釈しても滅びてるでしょ~!」【ヒマワリ(ラスボス更生担当官)】
●みどころ
バラエティ豊かなラスボス達のバラッバラなチームワークがみどころです。
その世界を滅亡寸前まで追いやった”世界の脅威”=ラスボス達が各異世界から集まり
利害の一致から別の異世界を救うというのが、物語の主軸です。
闇堕ちした勇者、悪魔軍を率いた堕天使、巨大ロボットを操る科学者、千の異能力を持つ少年、最強の生体アンドロイド、エイリアン
六人のラスボスたちが、一つの異世界を訪れ、救済を行います。
単体で世界を滅ぼせる方々です。 「我が道を行く」方々なので息が合うわけありません。
そして無慈悲です。
アクの強いキャラクター達の掛け合いと、それぞれの能力を活かした、ド派手な異種能力バトルシーンは必見です。
●読んでみての感想
この作品では”ラスボス”という、ゲーム的な表現はありますが、
ゲームっぽい設定は、殆どありません。
”ラスボス”=”世界の敵” です。
基本的に倫理観がぶっ飛んでいるキャラクター達なので、戦闘シーンは極悪非道です。
それでも、自分なりの正義を持っていて、各々はそれを貫いています。
みどころでお伝えしたとおり、
この作品には六人のバラエティー豊かなラスボス達が登場します。
プロローグの部分では各キャラクターの簡単な経歴と死因が伝えられます。
経歴も死因もバラエティー豊かです。
プロローグの後は、他の異世界を救う最中で
なぜ、このキャラクターはラスボスになってしまったのかを、掘り下げていくシーンがありました。
ラスボス達には生まれた時からの「絶対悪」はおらず、
各異世界の人類から「絶対悪」と命名された経歴は共通しています。
キャラクターは個性的で、魅力があります。
それぞれの”闇堕ち”エピソードだけでも、スピンオフで短編でないかなぁ なんて期待してしまいます。
個人的にはエイリアンが好きです。
今作品の、癒やし系筆頭だと思います。
彼女は高度な文明を持っていて、言葉を理解していますが、話すことができません。基本的にボディランゲージでコミュニケーションを図ります。
ラスボス達が大暴れしている最中でも、 争いを好まず、常に冷静な対応をします。
外骨格のような人型のボディにワラスボ(ウィキペディア ※画像検索するときは相応の覚悟をしてください)を頭にくっつけたような姿です。
ハリウッド映画の「エイリアン」そのまんまです。
彼女の性格は、優しくて、頼りになって、そしてキュートです。
彼女がラスボスになった経歴と、死因は涙を誘います。
彼女の「世界の敵」認定した人類は、反省すべきだと思います。はい。
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