ハンドシェイカー(八薙 玉造)レビュー


「……お兄ちゃん。手、離さない、で」

●あらすじ

寄り道の代わりに”寄り修理”をするほど、機械いじりが大好きな高校生タヅナは、

修理依頼を受けて、ある大学の研究室を訪れた。

案の定、寄り修理をしてしまい、約束の時刻に遅刻してしまったタヅナ。研究室の扉は開いていたけど、中には誰もいなかった。

タヅナは研究室の奥の部屋で、ベッドに横たわる少女と出会った。

少女はタヅナを見つけると手を伸ばした。

タヅナは少女の姿に死んだはずの妹の面影を見いだした。気がつけば手を伸ばして、その指先に触れていた。

『そはハンドシェイカー』

瞬間、タヅナの頭の中で何かが響く声がした。

「やっと見つかった……!」

後ろから声がした。研究室の主、槇原先生だ。

「小代理くんのパァァァァトナーがっ!!」

気がつけば目の前にいたはずの槇原先生の姿はなく、タヅナと少女は異質な世界”ジグラート”にいた。

そこで二人は何者かの襲撃に遭い……

 

戦いに負けても、手を放しても少女は死ぬ

それぞれの「願い」を叶えるため、手を繋ぐことで生まれる武器”ニムロデ”をもって戦え!

 

TVアニメ「ハンドシェイカー」

脚本×キャラクターデザイン・作画総監督コンビの公式ノベライズ作品。


●名(迷)言達

「ウェェェェェルカムン!! ハァァァァンドッシェイッカァッ!!」by【槇原(研究室にて)】

「ようこそ、小代理(こより)ちゃん!!」by【タヅナの両親+槇原(タヅナ宅リビングにて、クラッカーと”WELCOME小代理ちゃん”の横断幕装備)】

「キミ、部下! 上司、わたし!」【千鶴先輩】


●みどころ

日常生活の間もずっと女の子の手を握っていないといけない

という境遇に立たされた主人公タヅナの、悶絶の日々

と、無言、無表情のヒロイン、コヨリが少しずつ思いを通わせていく部分と

濃密なバトルシーンがみどころです。

戦闘事態は少ないのですが、ニムロデという武器とそれを扱う”ハンドシェイカー”

は個性豊かで、思慮深く。武器と自分の特性を活かした戦略的な戦闘を繰り広げます。

戦闘中にハンドシェイカーが戦いの果てに叶えたいと思っている”願い”

オーバーラップして描かれ、白熱します。


●読んでみての感想

とても楽しく読めました。

こちらはアニメが原作のノベライズ版ということで、アニメでは四話分のエピソードが描かれています(原作は未視聴です)。

 

みどころの部分で書いたことを、補足するような形になりますが、

主人公が、朝起きたときに最初に行う生理現象や、お風呂や着替えの間もずっと、手を繋いでいないといけない(短い時間なら手を離すことも出来るけど、限界がわからない)状況に悶絶する日常パート

”ジグラート”の戦いで、勝ち続けなければコヨリが死んでしまうという緊迫感のある戦闘パート

がストーリーに緩急を与えていて、読みやすく、一気に読めました。

 

この巻では日常パートが中心で、登場人物の人となりを丁寧に掘り下げていました。なので、戦闘パートに移行したあとは、お互いが”戦う理由”をハッキリ持っていたので共感でき、主人公が対峙する相手が

絶対悪の”敵”ではなく

主人公の同等の立場である”人”として読むことができたので、楽しめました。

 

ヒロインのコヨリは、タヅナに会う以前は、死を免れるために眠らされていました。

なので、服の着替えかた、食事の仕方、お風呂の入り方、言語、

何もわかりません。

貞操観念もありません。

ただし、記憶力がとても高く。一度教えた名前や行動は、忘れません。

現段階では言葉も話せない状態ですが、今後どのように成長していくのかも楽しみです。

 

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