2004年著作リスト

米澤穂信:春期限定いちごタルト事件¥609

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。

東野圭吾:さまよう刃¥1,785

不良少年たちに蹂躙され死体となった娘の復讐のために、父は仲間の一人を殺害し逃亡する。世間の考えは賛否が大きく分かれ、警察内部でも父親に対する同情論が密かに持ち上げる。はたして犯人を裁く権利は遺族にあるのか?

折原一:沈黙者¥570

埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと傷害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく。この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。

真保裕一:夢の工房¥660

10年の作家生活を機に刊行された"真保裕一解体全書"を文庫化。デビューのきっかけや執筆の裏側など、仕事と暮らしの周辺を見つめ綴った多数のエッセイが、著者の素顔を映し出す。中篇ミステリ「盗作・雪夜の操り人形」は秘蔵オリジナル作品。自作に関するインタビューも収録した3本立てのファン必読書。

折原一:倒錯の帰結¥900

前から読むか?後から読むか?前代未聞の果てしなきミステリ
本書は「首吊り島」「監禁者」「袋とじ(倒錯の帰結)」の3つの部分で構成されています。「首吊り島」と「監禁者」のどちらから先に読んでもかまいませんが、「袋とじ」は最後にお開けください。「監禁者」は、本をひっくり返すと、巻末の解説の手前から始まります。
日本海の孤島で起こる連続密室殺人事件(『首吊り島』)と都会の片隅で起こる監禁事件(『監禁者』)。2つの事件に巻き込まれた作家志望の男が遭遇する奇想天外の結末とは? 「倒錯」シリーズ完結編は前代未聞、前からでも後ろからでも楽しめる本。ぜひ読み比べを!

奥田英朗:東京物語¥650

1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊...。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。

石田衣良:骨音 池袋ウエストゲートパーク〈3〉¥610

世界で一番速い音と続発するホームレス襲撃事件の関係は?池袋ゲリラレイヴで大放出された最凶ドラッグ「スネークバイト」の謎とマコトの恋のゆくえは...。現代のストリートの青春を生きいきと描き、日本のミステリーシーンに新しい世界を切り拓いた、ご存知IWGP第3弾!ますます快調のTV化話題作。

火の粉

雫井脩介:火の粉¥800

自白した被告人へ無罪判決を下した元裁判官に、今、火の粉が降りかかる。あの男は殺人鬼だったのか? 梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた...。有罪か無罪か。手に汗握る犯罪小説。

13階段

高野和明:13階段¥680

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。二人は、無実の男の命を救うことができるのか。江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編。

片想い

東野圭吾:片想い¥860

十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが...。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。

理由

宮部みゆき:理由¥900

事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった...。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。

光原百合:十八の夏¥600

「恋しくて恋しくて、その分憎くて憎くて、誰かを殺さなければとてもこの気持ち、収まらないと思った」―切なすぎる結末が、最高の感動をよぶ物語。第55回日本推理作家協会賞を受賞し、「2003年版このミステリーがすごい!第6位」にもランクインをした珠玉の連作ミステリー、待望の文庫化。

乙一:暗黒童話¥620

突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった...。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに...。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。

真保裕一:黄金の島〈下〉¥770

逃亡者として人生を終えなければならないのか―。ベトナムで身を隠すヤクザの修司は、現地の若者たちと日本行きを謀る。が、汚れた警察や暗殺者が行く手を阻む。押し寄せる危機が修司たちを絶望の淵へと追い込んだ。荒れ狂う大海へと漕ぎ出した彼らの運命は...。感動のラストが待つアドベンチャー巨編。

真保裕一:黄金の島〈上〉¥770

「命の洗濯をしてこい。わかるな、修司」。所属する暴力団の権力抗争から幹部の恨みを買った坂口修司。バンコクへと身を潜めたが、待っていたのは謎の刺客だった。度重なる襲撃をかわし、逃げたベトナムでシクロ乗りの若者と出会う。はたして修司に安住の地などあるのか。手に汗握る迫真の国際サスペンス超大作。

折原一:丹波家の殺人¥650

建設会社のワンマン会長・丹波竜造が、ヨット航海中に遭難した。死体が見つからぬまま葬儀が行われた当日、厳重に鍵をかけられた密室状況の仏間で、長男が謎の死をとげる。「俺を早く密室へ案内してくれ!」勢い込んで駆けつける黒星警部。それは丹波家を襲う連続密室殺人の幕開けにすぎなかった。
 遺産相続を巡る悲劇に、ご存じ密室好きの黒星警部が挑む!?

奥田英朗:空中ブランコ¥1,300

人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば...。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す。

東野圭吾:超・殺人事件―推理作家の苦悩¥460

新刊小説の書評に悩む書評家のもとに届けられた、奇妙な機械「ショヒョックス」。どんな小説に対してもたちどころに書評を作成するこの機械が、推理小説界を一変させる―。発表時、現実の出版界を震撼させた「超読書機械殺人事件」をはじめ、推理小説誕生の舞台裏をブラックに描いた危ない小説8連発。意表を衝くトリック、冴え渡るギャグ、そして怖すぎる結末。激辛クール作品集。

山田悠介:リアル鬼ごっこ¥560

(佐藤〉姓を皆殺しにせよ!西暦3000年、国王は7日間にわたる大量虐殺を決行。佐藤翼は妹を救うため、死の競走路を疾走する。

折原一:チェーンレター¥820

「これは棒の手紙です。この手紙をあなたのところで止めると必ず棒が訪れます。二日以内に同じ文面の手紙を...」水原千絵は妹から奇妙な「不幸の手紙」を受け取った。それが恐怖の始まりだった。千絵は同じ文面の手紙を妹と別の四人に送ったが、手紙を止めた者が棒で撲殺されてしまう。そしてまた彼女のもとに同じ文面の手紙が届く。過去の「不幸」が形を変えて増殖し、繰り返し恐怖を運んでくる。戦慄の連鎖は果たして止められるのか。

奥田英朗:邪魔〈下〉¥660

九野薫、36歳。本庁勤務を経て、現在警部補として、所轄勤務。7年前に最愛の妻を事故でなくして以来、義母を心の支えとしている。不眠。同僚・花村の素行調査を担当し、逆恨みされる。放火事件では、経理課長・及川に疑念を抱く。わずかな契機で変貌していく人間たちを絶妙の筆致で描きあげる犯罪小説の白眉。

奥田英朗:邪魔〈上〉¥660

及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴一年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。

恩田陸:麦の海に沈む果実¥750

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。

恩田陸:ドミノ¥580

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!
一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!
Oh,My God!! 怪しい奴らがもつれあって、東京駅は大パニック!

恩田陸:ライオンハート¥660

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ...。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って―。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。

幻夜

東野圭吾:幻夜¥1,890

1995年、西宮。父の通夜の翌朝起きた未曾有の大地震。狂騒の中、男と女は出会った。美しく冷徹なヒロインと、彼女の意のままに動く男。女の過去に疑念を持つ刑事。あの『白夜行』の衝撃が蘇る!

8年

堂場瞬一:8年¥680

30歳すぎの元オリンピック出場投手が大リーグへ挑戦! 自分の夢を実現するため、チャレンジする男の生き様を描くスポーツ小説の白眉。第13回小説すばる新人賞受賞作。

乃南アサ:結婚詐欺師〈下〉¥500

練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。一方、阿久津らの捜査から松川と橋口が同一人物であることが判明した。だが被害者の中にかつての恋人、美和子がいるのを知り、阿久津は愕然とする。あのしっかり者の彼女がなぜ...。橋口と被害女性、そして阿久津の心模様を丹念に追い、現代の結婚観を浮き彫りにした傑作サスペンス。

乃南アサ:結婚詐欺師〈上〉¥500

橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた―。

大沢在昌:心では重すぎる<下>¥700

施設を逃げ出した正宗を、女子高生・錦織にあわせ、決別させたつもり佐久間だったが、正宗は自殺。錦織が彼をそそのかしたのか。佐久間はクスリの利権争いに巻き込まれつつも、全ての謎の背後に自己啓発セミナーが存在することを探り当てる。そして錦織との対決にのぞむ。渋谷を舞台に"現代"を回帰切った傑作巨編。

大沢在昌:心では重すぎる<上>¥700

新たな依頼に応じて東京駅に着いた私立探偵・佐久間公を、異様な男が待っていた。佐久間が働く「セイル・オフ」のメンバー・雅宗の心を支配し、壊そうとする"飼い主様"のメッセージか。警戒する佐久間。一方、依頼は数年前に消えた人気マンガ家「まのままる」を探すことだった。完全に断たれた手がかりと関係者の強い拒否―硬い壁を突き崩すような佐久間の調査から、まのをめぐる犯罪の影が浮かび上がる。調査の合間に"飼い主様"を渋谷で探す佐久間の前に現れたのは、邪悪な意志と強烈な憎悪を放つ少女だった。第十九回日本冒険小説協会大賞に輝く傑作長編ハードボイルド。